腸活のやり方
腸は、第二の脳と呼ばれるほど重要な器官であり、日々の生活習慣を少し変えるだけでも働きが大きく変わります。「腸活」を行うことで、便秘や下痢などの不調が改善されるだけでなく、全身の健康状態が整うと言われています。
ここでは、腸活の具体的な方法をくわしく紹介します。
食生活を整える
腸活の基本は、腸に良い食事を意識することです。とくに食物繊維は、腸内環境を改善するために重要です。海藻や果物などに含まれる水溶性食物繊維と野菜やキノコ類に含まれる不溶性食物繊維をバランスよく摂取することで、腸内の善玉菌が増えやすくなります。
さらに、発酵食物も腸活には欠かせません。ヨーグルトや納豆、味噌、キムチなどは腸内細菌のエサとなり、腸内環境を整える働きを高めてくれます。
また、水分が不足すると便が硬くなるため、こまめな水分補給も欠かせません。とくに食物繊維を多く摂取する場合には、意識的に水分摂取量を増やしましょう。
適度な運動をする
腸活には、適度な運動も大切です。最近の研究では、運動と腸内フローラが互いに関連していることがわかっています。
たとえば、ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチなどの有酸素運動は、腸の動きをスムーズにし、排便リズムを整えるのに効果的です。激しい運動は必要なく、無理なくできる運動から取り入れてみましょう。
マッサージを取り入れる
毎日のケアとして取り入れやすいのが腸マッサージです。おへそを中心に「の」の字を書くようにゆっくりと指でお腹をなでると、腸のぜん動運動が促され、ガスの溜まりや便の排出を助けます。
とくに、寝る前や朝起きたときに行うと、自律神経が整いやすく、腸の動きもスムーズになります。お腹が冷えやすい人は、マッサージと合わせて腹巻や湯たんぽで温めるとさらに効果が高まります。
生活習慣を改善する
腸内環境は、生活習慣の影響を大きく受けます。とくに睡眠不足やストレスは腸の働きを低下させる要因です。腸は副交感神経が優位なときに活発に働くため、質の良い睡眠は腸活の必須要素です。
毎日同じ時間に寝て起きるよう意識し、スマホを寝る前に見すぎないなど、生活リズムを整えましょう。寝る前にアロマオイルを香らせたり、好きな音楽を聴いたりして、リラックスできる環境をつくることも効果的です。
また、ストレスが溜まると腸の動きが乱れて便秘や下痢を引き起こしやすくなります。リラックスできる時間をつくり、深呼吸や軽いストレッチ、ぬるめのお風呂で緊張をほぐす習慣を取り入れましょう。
腸活がダイエットに効果的な理由
腸活は、単に便通を整えるだけでなく、ダイエットを成功させるためのカギにもなります。腸内環境が整うと身体全体の働きがスムーズになり、太りにくく痩せやすい体質づくりにつながります。
ここでは、腸活がダイエットに効果的な理由をわかりやすく解説します。
代謝の向上
腸内環境が整うと、基礎代謝がアップし、消費カロリーが増えやすくなります。腸には食べ物を分解し栄養を吸収するだけでなく、全身の代謝を促す働きがあります。
善玉菌が多く腸が元気に働いている状態では、血流が良くなり体温も上がるため、脂肪が燃えやすい身体に変化します。逆に、悪玉菌が増えて腸が弱ると、代謝は落ち込み、脂肪が蓄積しやすくなります。
さらに、腸内細菌は代謝に関わるホルモンにも影響を与えます。腸内環境が良い人ほどエネルギー消費量が高いという研究もあり、腸活は「痩せ体質」をつくる重要なポイントです。
食欲のコントロール
腸と脳は「腸脳相関」と呼ばれる密接なつながりを持っています。腸が健康で整っていると、満腹ホルモンと呼ばれるレプチンや幸せホルモンと称されるセロトニンの分泌が安定し、無駄な食欲が自然と抑えられます。
とくにセロトニンは、その約90%が腸でつくられています。腸環境が乱れるとセロトニンが不足し、イライラや不安から食べすぎてしまう「ストレス食い」につながることも少なくありません。
食物繊維や発酵食品を摂り、腸内細菌が元気になると、食欲を自然にコントロールできる状態へと近づきます。これは我慢によるダイエットではなく、身体の仕組みに沿った自然なダイエット方法と言えます。
脂肪蓄積の抑制
腸活は、脂肪の蓄積を防ぐ効果もあります。腸内の悪玉菌が増えると、体内の炎症反応を引き起こしやすくなり、脂肪細胞が肥大しやすくなります。また、悪玉菌は糖質や脂質の吸収を促し、脂肪として蓄積されやすい体質をつくってしまいます。
一方で、食物繊維や発酵食品によって善玉菌が増えると、短鎖脂肪酸という成分が多く作られます。この短鎖脂肪酸は、脂肪の蓄積を防ぎ、脂肪燃焼を促す働きを持っています。さらに、血糖値の急上昇を抑える作用もあるため、脂肪がつきにくく太りにくい状態をキープできます。
腸内環境を整えることは、脂肪を増やさないための効果的なアプローチなのです。
免疫機能の向上
一見、ダイエットとは関係がなさそうに思える免疫ですが、実は腸活と密接につながっています。免疫力が低下すると身体がストレスに弱くなり、ホルモンバランスが乱れやすくなります。その結果、食欲が増えたり、脂肪を溜め込みやすくなったりするため、ダイエットを妨げてしまうことがあります。
腸には全身の約70%の免疫細胞が集まっているため、腸内環境を整えることは免疫機能を高めることにつながります。免疫が安定すると自律神経も整い、睡眠の質が向上し、ストレスによる食欲の暴走を防ぎやすくなります。結果として、ダイエットが持続しやすい身体環境が整います。